お酒の豆知識

お酒の豆知識

日本酒用語ってわかりにく~い?

あらばしり

image 醗酵を終えたもろみを絞るとき、槽(ふね)から出てくる初めの白濁した部分。
しぼりたて特有のみずみずしい香りと味があるが、とりわけ味は若く荒々しい傾向がある。

粕歩合(かすぶあい)

原料となる白米に対する搾り終えて出た酒かすの割合。通常の清酒では、20%~25%くらいのものが多いが、低温で米を溶かさないように醗酵させる吟醸造りの場合はこの数値が大きくなり、30%~40%を越えるものもある。

活性清酒

酵母菌が生きているために、酵素が活性化している清酒。多くは醗酵中のもろみのような炭酸ガスを含んだ濁り酒で、口に含むとぱちぱちとした心地よい刺激がある。

生一本

混じり気のない酒の意味から、具体的には一箇所の製造場だけで作られた純米原酒のことを指す。

貴醸酒

酒を仕込む際に水の代わりに酒を用い、長く熟成させたもの。濃厚な甘口の風味で、色合いもあめ色や、琥珀色をしている。

生もと仕込み

酒母を造る際に天然の乳酸菌を増殖させる旧来の手法。蒸し米、麹、水を「半切り」と呼ばれる底の浅い桶に入れて、櫂棒ですりつぶす「山おろし」という作業を行う。味は酸味を忍ばせた刻がある点が特徴で、燗に向く好酒が多い。また、天然の乳酸菌を取り込む生もと、山廃もとを、「生もと系酒母」、あらかじめ乳酸菌を添加するものを、「速醸系酒母」という。要する日数は前者が25~30日、後者はその半分の12~15日ほどである。

吟醸酒

image 原料米を60%以下になるまで磨きこみ、低温でじっくりと醸し上げた酒。果実のようなかぐわしい香りと滑らかな口当たりがある。元来は、品評会のために造られたものであったが、その優れた香味に人気が集まり進んで市販化されるようになった。

原酒

搾り終えた後、加水せずアルコール度数を落とさずに瓶詰めしたもの。通常の清酒は、アラコール度数が15~16度だが、17~20度くらいある。また特殊な製法を用いた15度以下のものもある。酒蔵で貯蔵中の酒は、ほとんどが、瓶づめ前に加水される。

原料米

酒造りに用いられる米。工程別に麹をつくる「麹米」、酒母に用いられる、「酒母米(もと米)、麹とともに仕込みに使う「掛け米」があり、それそれに異なる品種を使用することもある。

麹の役割は、米のでんぷんを糖化させることにある。清酒の場合「黄麹菌」を使い、蒸し米に菌をふりかけ、高温の麹室という部屋で2昼夜以上かけて育成される。

麹蓋

麹造りに使用する道具で、そこの浅い四角形の盆のような形状うのもの。杉材を使い、約1升分の米が盛られる。手間のかかる最小単位の方法であるが、その分丁寧な温度管理ができるので、吟醸作りではこれを用いるところが多い。これ以上多くの麹量を処理するときには、「箱麹法、」「床麹法」各種の自動製麹機をしようする方法がある。

ホッピーって?

image 商品名:ホッピー
ホッピーとは、元祖・ビアテイストの清涼飲料水。
1948年、東京赤坂で製造販売が開始され、半世紀にも渡って支持され続けています。
日本人独自の酒文化「焼酎との割り飲料」のパイオニアとして知られているホッピーですが近ごろ改めて注目されているのが、その個性的な味わい方。
冷やしてそのまま飲めば低アルコール飲料に。
本格焼酎、ジン、ウォッカ、梅酒など、いろんなリキュール類と組み合わせれば自分だけのオリジナルホッピーとしても楽しめます。
人生それぞれ生き方があるようにお酒の味わい方も人それぞれ。
ホッピーを飲んで楽しむという些細な場面にも飲む人の自分らしさを後押ししたい。
ホッピーの挑戦は、まだ始まったばかりです。

ワインについて

ボジョレ・ヌーヴォーってなに?

image 【ボジョレー】とはフランス、ブルゴーニュ地方、ボジョレー地区のことです。【ヌーヴォー】というのはフランス語で「新しい」を意味する言葉で、ここでは【新酒】のことを指します。
【ボジョレー・ヌーヴォー】は、ボジョレー地区で収穫した【ガメイ】というブドウから造られる赤ワインで、収穫から醸造・瓶詰めまでの期間がわずか2カ月間で、口当たりの良いフレッシュ&フルーティなワインとして出荷されます。

ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日

『11月第3木曜日』と定められているため、それ以前にお客様に販売することはできません。
より良い品質のヌーヴォーをお届けするためにワイン法によって解禁日を定め、品質の維持に努めているのです。

フランス以外のワインの新酒

代表的なものに、イタリアの「ヴィノ・ノヴェッロ」、ドイツの「デア・ノイエ」、オーストリアの「ホイリゲ」があり、日本でも各地でワインの新酒が造られています。
日本の新酒についての法律での規定はありません。

発泡ワイン

image シャンパン、スパークリングワインってどう違うのか?実は国や作り方によって名称は様々です。

フランス
シャンパン:シャンパーニュ地方で作られた発泡酒の総称
クレマン:ロワール、ブルゴーニュ、アルザス、ボルドー、
リムー、ディ
ペティヤン:弱発泡性のワイン
ヴァン・ムスー:発泡酒の総称イタリア
スプマンテ:発泡酒の総称
フリザンテ:弱発泡性のワイン

スペイン
エスプモーソ:発泡酒の総称
カヴァ:シャンパーニュと同様の造り方による主にカタルーニャ地方で生産される発泡酒ドイツ
シャウムヴァイン:発泡酒の総称
ゼクト:一定基準を満たした発泡酒
パールヴァイン:弱発泡性のワイン

お酒と健康

癌の予防?

秋田大学名誉教授・滝澤行雄博士の研究によると、日本酒には健康な暮らしを支える様々な効能があります。その一部を、滝澤博士の著書「1日2合 日本酒いきいき健康法」(柏書房刊)より転載してご紹介致します。(第秋田大学名誉教授・滝澤行雄博士の研究によると、日本酒には健康な暮らしを支える様々な効能があります。その一部を、滝澤博士の著書「1日2合 日本酒いきいき健康法」(柏書房刊)より転載してご紹介致します。
日本酒にはがん抑制効果がある

東日本と西日本で違う肝がん死亡率

image 期にわたる大量の飲酒は、アルコール性肝硬変を介して肝がんを引き起こすのではないかとされてきました。かつてドイツのレールバッハ博士(1967)が「飲酒量とアルコール性肝障害は密接に関連しており、1日平均180g(日本酒で約7.5合)以上のアルコールを15年以上摂取すると、アルコール性肝炎や肝硬変の発生頻度が非常に高くなる」と報告。こうした総アルコールだけに基づくヨーロッパの知見がそのまま紹介された結果、“日本酒換算”で1日平均7合以上飲むとアルコール性肝障害を引き起こす、と短絡的に結びつけられました。
しかし実は、日本における肝がんの死亡率には大きな地域差があります。日本酒など醸造酒を多く飲む東日本と比べて、蒸留酒(焼酎・ウイスキー他)の消費が多いとされる西日本の方が肝がんでの死亡率が高く、これは戦後ほぼ一貫した地域特性となっています

実験室でがん細胞を萎縮させた日本酒

国立がんセンター研究所疫学部では、40歳以上の健康成人約265,000人を対象に1965年から17年間かけて大規模なコホート研究*を行っていますが、その資料によると、日本酒を毎日飲用する者の年齢別標準化死亡率比は、非飲酒者と比べ全死因が0.86、全部位のがんが0.79、胃がんが0.61と明らかに低下。同研究所疫学部代表でもある平山雄部長は「全がん、特に胃がんのリスクを有意に低下させていることは注目すべき新事実である。最近、秋田大学で実験室内研究によって日本酒にがん予防効果があることを認めているが、それを支持する疫学的根拠と言えるのではないか」とコメントしています。
なお秋田大学での実験室内研究とは、純米酒で作成した試料に様々ながん細胞を入れて培養するというもの。結果は、純米酒100mlを2.5mlに減圧濃縮し64倍に薄めた試料の場合でがん細胞の90%、128倍に薄めた試料でもがん細胞の約50%が萎縮または死滅(壊死)しており、一方スコッチウイスキーとブランデーの試料では逆にがん細胞は増え続けました。

飲酒者より禁酒者の方ががん死亡リスクが増加

1988年からは、文部省特定研究として約125,000人を対象に「コホート研究による発がん要因の評価に関する研究」がスタート。そのうち1992年までの5年間のがん死亡者(760人)について、特に飲酒の影響に絞って中間データを検討したところ、飲酒者は禁酒者に比べ全がん、胃がん、肺がん、及び肝がん・肝内胆管がんにおいて相対リスクが男女とも低い値を示しています。

飲酒が死亡者を減らしている病気

飲酒者 禁酒者 非飲酒者

全死亡(男女) 0.85 1.77 |1.00|
全がん 0.89 1.56
口唇、口頭、咽頭がん 1.29 1.79
食道がん 2.55 3.08
胃がん 0.87 1.43
結腸がん 1.07 1.31
直腸がん 0.87 1.77
肝、肝内胆管がん 0.83 3.64
胆のうがん 0.77 1.81

1.文部省科研、がん特別研究(代表・大野良之)、1995
2. 禁酒者は現在飲酒をやめている人。非飲酒者はほとんど飲まない人。
3. 非飲酒を1とした場合の割合で表す。たとえば(全死亡)については非飲酒者100人の死亡に対して飲酒者が85人、禁酒者が177人となる。

さらに2年の追跡データを加えた7年間(1988~94年)の死因別の死亡リスクを見ても、非飲酒者を1とした場合、飲酒者の全死亡リスクは0.85、全がんリスクは0.89と明らかに低下。これに対し禁酒者(飲酒をやめた人)の全死亡リスクは、皮肉なことに1.77と高くなっています。
がん死亡リスクが明確な高低を示したものを取り上げてみると(表1)、全部位がんで見ると飲酒者のがん死亡リスクは明らかに低く、禁酒者は高くなっています。肝がん・肝内胆管がん、食道がん、胃がん、胆のうがん、気管・気管支がん・肺がん、子宮がんでも、同じく禁酒者の死亡リスクが高くなっています。

※コホート研究:一定の集団(コホート)を調査・追跡してどのような結果になるかを分析する研究方法

滝澤先生の「1日2合 日本酒いきいき健康法」につきましては、予め著者および出版社より当ホームページへの転載の許可を得ております。